住宅ローンの返済が困難になった場合の解決策として、任意売却があります。任意売却は特に競売と比べると非常に優れたおすすめの不動産売却手法です。しかし任意売却が完璧であるということではありません。任意売却のデメリットについても、知っておくべきでしょう。

まず任意売却には、以下のメリットがあります。
  • 売却価格が高くなりやすい
  • 引越し費用などの控除が認められる場合がある
  • 住宅ローン返済の催促を止めることができる
  • 売却活動後に、引っ越し費用や生活再建費用を捻出できる可能性がある
しかし、任意売却には、以下のデメリットもあります。
  • 売却までに時間がかかる
  • 希望通りの売却価格にならない場合がある

売却までに時間がかかる

任意売却を始めるまでには、大きく業者への相談と依頼・債権者との交渉が必要です。これらは数日中に終わる話ではなく、一般的に半年前後から1年ほどかかる場合があると考えられています。任意売却の完了までには、具体的に以下の手続きが必要です。
  1. 任意売却の依頼先を探す
  2. 任意売却の相談を行う
  3. 売却不動産の価格査定を受ける
  4. 売却条件などを債権者と交渉する
  5. 任意売却の販売活動を開始する
  6. 買手と売買契約を締結する
  7. 住宅ローンの残債を支払う
  8. 引越しを行ったり、生活再建を進める
特に5.「任意売却の販売活動を開始する」までに時間がかかる場合があるため、競売開始の通知書が届いてから任意売却の相談先を探し始めると、競売開始までに任意売却が間に合わず、時間切れになってしまう可能性が高くなります。

希望通りの売却価格にならない場合がある

任意売却では、債権者の同意が必要なため、希望通りの売却価格にならない場合があります。特に、住宅市況が低迷しているときは、希望通りの売却価格にならない可能性が高いです。もっとも、競売になると売却額にかかわらず手元にお金が残らないので、任意売却を検討する段階になったら選択肢は自然に「任意売却」一つしか残らないことでしょう。

また、債権者は、売却価格から住宅ローンの残債を差し引いた金額を、債務者に支払う必要があります。そのため、債権者は、売却価格をできるだけ高くしたいと考えており、債務者の希望通りの売却価格に応じない場合もあります。

これらのデメリットを踏まえて、任意売却を検討する際には、以下の点に注意しましょう。
  • 売却のタイミングを早めに決める
  • 売却価格の相場を把握する
  • 債権者との交渉を慎重に行う
任意売却は住宅ローンの返済が困難になった場合の最後の手段として、優先して検討すべき方法です。デメリットもありますが、メリットがそれを上回るので、積極的に検討すると良いでしょう。。

任意売却のデメリットを軽減する方法

任意売却のデメリットを軽減するためには、以下の方法があります。
  • 売却のタイミングを早めに決める
    売却のタイミングを早めに決めることで、売却価格を高く維持することができます。住宅市況は、景気や金利などの影響を受けて変動するため、早めに売却することで、好条件で売却できる可能性を高めることができます。また前述通り準備には時間を要するので、競売開始の通知書が届く前に相談を始めましょう。
  • 売却価格の相場を把握する
    一般市場での不動産売却額の相場を把握することで、債権者との交渉を有利に進めることができます。任意売却専門不動産に相談すれば査定も行ってくれるので、一石二鳥です。
  • 債権者との交渉はプロに依頼する
    債権者との交渉は、任意売却を成功させるための重要なポイントです。経験が足りない素人や、任意売却専門ではない業者が交渉すると、高確率で任意売却には失敗します。依頼に際して費用が発生しない、優良の任意売却専門不動産に交渉は任せましょう。
    任意売却にデメリットはほとんどありませんし、きちんと準備すればほとんどメリットだらけになります。競売を回避して、生活再建のためにも任意売却を成功させましょう。

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